相続した空き家、固定資産税の通知だけが毎年届く方へ
「売ると決めているのに、家の中がそのままでは話が始められない。決意と現実の間で、通知が来るたびにため息をつくだけでした」。旧東海道石部宿に近い実家を相続された、横浜在住のご夫婦の言葉です。固定資産税の通知、町内会からの草木の連絡——相続した空き家は、何もしなくても年に何度か「まだ手つかずですよ」と知らせてきます。
進まないのは、決める人があなた一人になったからです
親御様がご存命の実家と、相続した空き家では、止まり方が違います。実家なら親と相談しながら進められますが、相続後は判断の全部があなたに来ます。そのうえ家は遠方。「行ける日を待つ」前提で組むと、予定は仕事と天候で流れ続けます。京都から高島の古民家を相続された方は、その繰り返しで2年が過ぎました。放置ではなく、段取りの前提が現実に合っていなかっただけです。親御様がご存命の場合は遠方の実家の片付けの進め方をご覧ください。
家に行くのは二回、あるいはゼロ回という組み方
- 間取りと写真で概算を出す(ご親族撮影・過去の写真でも構いません)
- 判断の場を通話か写真に固定する(平日夜30分のビデオ通話など、いまの生活に組み込める形で)
- 迷う物は動かさない(保留箱・貴重品箱に分け、写真でご確認いただいてから)
相続空き家の実例と実額
- 湖南市・石部宿の実家: 現地への往復ゼロ。平日夜のビデオ通話四回で全判断を終え、費用297,000円から買取41,000円を相殺。不動産会社の査定を受けられる状態でお引き渡し(case 0032)
- 高島市・鯖街道沿いの古民家: 立ち会いは最初と最後の二回だけ。カビの出た布団を優先搬出し、276,000円・買取52,000円相殺。家の傷みの進行を止めるところまで(case 0026)
- 甲良町の旧家: 甲冑と古文書が残る家を、迷う物は写真で資料館に確認する手順を挟んで整理。318,000円・買取135,000円相殺。売る・寄贈・処分が一つの窓口で(case 0038)
相続した家のご相談で、よく確認されること
空き家の片付けは立ち会いが必要ですか
毎回の立ち会いは必要ありません。鍵をお預かりして進めた例もあります。ただし残す物の判断が要る場面では、写真をお送りして確認をお願いします。
大量の書籍や工具はどうなりますか
量が多い物は、まとめてお引き取りしたうえで仕分けます。値がつく物が混ざっていることもあるため、処分と決める前に一度確認します。工具類で値がついた例があります。
空き家の管理も頼めますか
定期的な管理はお引き受けしていません。片付けと清掃までが範囲です。管理を続ける必要がある場合は、その旨を最初にお伝えします。
見積を頼んだら断りにくくないですか
断っていただいて構いません。お見積りは契約ではなく、判断のための材料です。金額と内訳をご覧になったうえで、やらないという結論でも問題ありません。

